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糖尿病薬 まとめ
最近では糖尿病の薬は注射製剤、内服薬ともさまざまな種類が出ています。低血糖になりやすい薬、なりにくい薬、最近では週1回の内服薬、注射製剤も出てきています。2021年現在の糖尿病の薬をまとめてみました。
経口GLP1受容体作動薬
この薬は2010年に発売され、現在では毎日(daily)週1回(weekly)製剤と数種類が出ている従来は注射製剤しかなかったGLP1受容体作動薬を始めて経口製剤としたものです。実際オゼンピックという注射製剤の薬物であるセマグリチドにサルカプロザートナトリウム(SNAC)吸収促進剤を添加することで胃での吸収を可能にしています。オゼンピックは週1回製剤ですが、リベルサスは毎日内服の薬です。
単剤では低血糖が起こしにくい薬です。ただし、上記の技術による胃での吸収を十分にするために、この薬は飲み方は、他の糖尿病の内服薬と違い気を付けるポイントが大きく3つあります。
1つ目は 内服前は少なくとも6時間は空腹としなければならない
2つ目は 内服時は120ml以下の水で内服しなければならない
3つ目は 内服後も少なくとも30分は飲食やほかの薬の内服は避けなければならない
これができないとこの薬の作用が弱くなってしまいます。 また 湿気や日光に非常に弱いので薬の保管保存にも注意が必要です。以上、上記の飲み方をきちんと守れれば、GLP1受容体作動薬の恩恵を注射でなく内服で受けることができます。
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SU剤(スルホニルウレア剤)
※( )内はジェネリック商品
商品名:オイグルコン,ダオニール(オペアミン,グリベンクラミド,セオグルミン、ダムゼール、パミルコン、ブラトゲン、ベンクラート、マーグレイド)
商品名:アマリール, (キョウワクロン,クラウナート,グリクラジド,グリミラン,グルタミール,ダイアグリコ,ルイメニア)
商品名: グリミクロン
これらの薬の多くは一日の大半に効きます。食事が摂れないときは、低血糖に注意してください。その日に摂れそうな食事量を予想して食事が半分なら薬も半量から1/3量に、というぐあい調節が必要になる場合があります。
完全休薬のときは、高血糖に注意してください。薬を完全に休薬せざるを得ないときは「口の渇き」などの高血糖の症状に注意してください。(病歴の長い方は自分の膵臓からのインスリン分泌が少ないと思われます)
高度の低血糖になると,避難所などでは砂糖やブドウ糖がないこともありますので,薬は若干少なめにしておいたほうがいいでしょう。しかしできたら、この薬を内服している方は、早めに医師や看護師と相談して内服量の調節が一番大切です。
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SGLT2阻害薬
商品名 フォシーガ スーグラ カナグル デベルザ ジャディアンス ルセフィ
この薬は食事より、水分量で内服の調節をしてください。低血糖よりは、脱水に注意してください。(この薬は尿から糖を排出することで血糖改善をする薬なので水分が取れないと脱水になりがちです)
水分を十分に取れないとき、夏に外で過ごす時間が多く大量に汗をかく際、下痢や嘔吐などで脱水傾向になる際、また車中泊が多くなるようであれば、その間は中止してください。この薬は、休薬しても急に病態が悪化する危険は少ないでしょう。(あせらないで下さい。)この薬のみの方は低血糖の危険は少ないと考えられます。
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速効型インスリン分泌促進剤
商品名:ファスティック,スターシス,グルファスト シュアポスト(ナテグリニド ミチグリニド)
これらの薬はSU剤に比べ早く効いて早く効果が消えます。しかし、やはり低血糖のリスクはあるので、食べた量に応じてその都度薬の量を加減してください。食事が半分なら薬は半分から1/3に、若干少なめに服用したほうが安全でしょう。この薬は、食事量が少ない場合は低血糖のリスクはあります。
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DPP4阻害薬
商品名:ジャヌビア グラクティブ エクア スイニー テネリア トラゼンタ オングリザ ネシーナ ザファテック マリゼブ
食事ができる状況ならば、いつも通りに服用して問題ありません。この薬は,休薬しても急に病態が悪化する危険は少ないでしょう。(あせらないで下さい。)この薬のみの方は低血糖の危険は少ないと考えられます。
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αグルコシダーゼ阻害薬
商品名:ベイスン,グルコバイ,セイブル(アカルボース、ジャミール、ベイスロース、ベグリラート、ベスタミオン、ベルデリール、ベロム、ベンジックス、ボグシール、ボグリダーゼ、ボグリボース)
この薬は、休薬しても急に病態が悪化する危険は少ないでしょう。(あせらないで下さい。)この薬のみの方は低血糖の危険は少ないと考えられます。
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ビグアナイド剤
商品名:メトグルコ グリコラン メデット メルビン(メトホルミン、ネルビス、メトリオンブホルミン)
この薬は、休薬しても急に病態が悪化する危険は少ないでしょう。(あせらないで下さい。)この薬のみの方は低血糖の危険は少ないと考えられます。
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チアゾリジン誘導体
商品名:アクトス
この薬は、休薬しても急に病態が悪化する危険は少ないですが、まれに急激な悪化もあるので、食事が少しでもとれるようなら内服してください(あせらないで下さい。)この薬のみの方は低血糖の危険は少ないと考えられます。
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