港南台内科クリニック

横浜市港南区港南台3-17-2
045-835-5134

『HbA1c』と『空腹時血糖値』との違いは?

更新日2016-02-21
掲載日2016-02-17

 糖尿病の患者さんは来院時に空腹時血糖値とヘモグロビンエーワンシーを測ることが多いと思います。これはどのような意味を持っているのでしょう。意味を知っていると糖尿病の付き合い方も変わってきますよ。

まずは血糖とは? 血液中に糖がどのくらいあるかを調べます。

空腹時血糖

食事のあと、一定時間を空けた空腹状態でその時の血糖、110mg/dL未満が正常です。血糖は食事の時間や内容によって変動しやすいので(糖尿病の方は特に)健診では条件を一定にするため朝食を抜くようにいわれますよね?これはそのためです ちなみに随時血糖とは、食事の時間と関係なく測った血糖値を示します。

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは?

 『血液中を流れる赤血球の中にあるヘモグロビンにブドウ糖がくっついたもの』をヘモグロビンA1c(以後、HbA1cと表記します)と言います。一度ヘモグロビンとブドウ糖がくっつくと離れず、赤血球が約120日の寿命を終えるまで離れません。ですので、HbA1cは過去1~2ヶ月前の血糖値を反映します。また、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けません。

このHbA1cは、血糖(ブドウ糖)の濃度によって、ヘモグロビンとくっつく量が変わってきます。血糖が高いとよりたくさんくっつき「ヘモグロビンA1cが高い」ということになります。HbA1cは糖化ヘモグロビンがどのくらいの割合で存在しているかをパーセント(%)で表したものです。

  HbA1c(%)=糖がくっついているヘモグロビン量/すべてのヘモグロビン量 糖尿病の合併症には3大合併症といわれる細小血管障害の「網膜症」、「腎症」、「神経障害」や大血管障害といわれる「心筋梗塞」や「脳梗塞」などがあります。これらの合併症を予防するためには、血糖値のコントロールがとても重要になります。

HbA1c 7.0%(NGSP値)未満が合併症予防のための血糖コントロールの目標値です。

 どうしてとりあえずHbA1c・7.0%以下を目指すべきかというと HbA1c・7.0%を超える辺りより合併症のリスクが増加するためです。(7.0%以下だとしても、できたらもっと下げたほうがもちろん良いわけですが、HbA1c7以上の方はとりあえず7.0%を目指すべきです。

実際、眼(網膜症)や腎症はご覧の通り、A1cが7を超えると悪化率が、急激に上昇します。

とりあえずまずは検診結果のHbA1cを体温に置き換えてみましょう。 HbA1c値に30を加えてみましょう。その数値を体温に置き換えてイメージするとどうでしょうか。 ヘモグロビンA1c値(NGSP値)   6%台→体温36度台で平熱に相当。   7%台→体温37度台で微熱傾向。 もう少し下げたほうがよい。   9~10%→体温が39~40度台の発熱に相当。入院も検討。 このようにイメージがつかみやすくなります。今現在、自分のHbA1cがどういう状態を意味しているのか把握しましょう。ここまで読んでいただき、気になる方がいましたら、当院では5~10分でHbA1cがわかります。ぜひまずは受診してみてください。

関 連 記 事

低血糖 対処法

2016.08.03

 まず、低血糖かな?と思ったらすぐに糖分を取りましょう。吸収のよい糖質10g(ブドウ糖、砂糖、ジュース)を摂り安静にします。 ...もっと見る

Freestyle Libreのレポート、第二報です。

2016.07.29

 2週間の血糖の推移を週間のサマリー、Dailyのサマリーにてみていきます。またDailyサマリでは、どうして血糖が上がったのか?下がったのか?糖尿病専門の私なりにその日の生活、食事を踏まえて解説してみました。 ...もっと見る

Freestyle Libreのレポート、私の結果です。

2016.07.21

 2週間の血糖の推移をよりわかりやすく、観ることができます。糖尿病の方だけでなく、境界型糖尿病の方や、他の生活習慣病のかた、現在健康な方でも役立つかもしれません。 ...もっと見る

非接触の新しいタイプの血糖測定器

2016.07.01

フリースタイルLibreを手に入れました。これの何がすごいかというと、腕に貼り付けたパッチに機械をかざすだけ(非接触)で、血糖値をリアルタイムで測定することができます。 ...もっと見る

フリースタイルLibre 装着編

2016.07.01

フリースタイルLibreを手に入れました。Libreの装着方法をまとめてみました。 ...もっと見る

胃カメラ検査

2016.06.28

胃カメラ検査は苦しい・辛い”というイメージを持っていませんか?最近では内視鏡検査の技術も装置も進歩し、従来と比べラクに検査できるようになってきています。 ...もっと見る

低血糖

2016.06.20

『低血糖には注意しましょう』『低血糖にならないように、薬を飲んでいる方は注意しましょう』とよく先生から外来の時に言われると思いますが実際、低血糖とはどういうもので、どういう状態なのでしょうか?...もっと見る

シックデイとシックデイルール

2016.05.25

糖尿病の方で発熱や下痢、嘔吐をきたし、食欲低下をした場合にシックデイと言います。通常、血糖コントロールが良好であった方でも このようなシックデイでは、一般に一時的に血糖が上がることが多いです。シックデイの時の対処をシックデイルールと言います。シックデイの際には適切なインスリン・経口薬の減量を行うことが、低血糖の予防になります。 ...もっと見る

ペン型でない、インスリン注射デバイス、イノレットについて

2016.05.11

高齢化が進み、独居の方が増えています。認知症や脳梗塞で片麻痺、また視力低下が起きる中、現在週一回のGLP1製剤などもあり、訪問看護師さんに打ってもらうなどして対応している方もいます。しかしインスリンを打ち続けないといけない方々もいます。そんな時どうするか?そんな方への、選択の一例を示します。 ...もっと見る

糖尿病患者さんの災害時のマニュアル No.2

2016.04.24

続)災害時マニュアルです。食事に関しての注意事項とそれぞれの薬剤の注意点をまとめています。 ...もっと見る

糖尿病患者さんの災害時のマニュアル

2016.04.20

地震など災害(洪水等も)に遭遇した際に、糖尿病の方が生き延びる備えや、その時どうすればいいか考えておく必要があります。 ...もっと見る

糖尿病の患者さんに対しては、尿検査を実施しています

2016.04.13

当院では、糖尿病の患者さんに対しては、尿検査を実施しています。意外に尿検査からもいろいろなことが分かります。 ...もっと見る

インスリン製剤一覧表

2016.01.07

糖尿病学会が監修した「インスリン製剤一覧表」をこちらに掲載いたしました。ぜひ、ご活用ください。疑問点がありましたら、診断時に医師にご相談ください。...もっと見る

糖尿病について最初のお話

2015.04.02

糖尿病とは、からだを動かすエネルギー源となるブドウ糖が、エネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなって、血液のなかにあふれてしまう→血液中のブドウ糖濃度が適切な範囲を超えて上昇してしまう病気です。...もっと見る

そもそもどうして糖尿病は良くしないといけないのですか?

2015.04.02

そもそもどうして糖尿病は良くしないといけないのでしょうか?糖尿病は体に良くないから、おしっこに糖が出るから、糖尿病で来られる方の大半は特に何のつらいこともないのになぜ?という方ばかりです。...もっと見る