掲載日: 2022-03-27

高血圧Webシンポジウム

 2月22日、いつも色々助けて頂いている中央通クリニックの二宮先生に座長をして頂き、(ちなみに前日も先生とご一緒に講演会でした)今回は『糖尿病内科医の視点から考える高血圧』という演題で糖尿病の患者さんにおける高血圧、降圧について話してきました。

 

 糖尿病の患者さんは、薬が多くなりがちにて血圧の薬もそういう傾向になりがちです。それをなるべく減らしつつ、患者さんが心不全や心筋梗塞等のトラブル起こさずにいかにつつがなく楽しく暮らせるか?という話をしてまいりました。

 

 ちなみに、糖尿病も高血圧症もどちらも動脈硬化を進める(血管にプラークができることで詰まりやすくなる)病気です。

 糖尿病の方は、糖尿病がない方に比べて2~3倍、心筋梗塞や脳卒中の発症率が高くなるのですが、そこにさらに糖尿病に高血圧が加わると、糖尿病、高血圧症のない方に比べて6~7倍になるというデータもあります。

 日本人においても2型糖尿病の方を対象にした研究で、脳卒中を引き起こす原因となる危険な因子として、高血圧があるのですが、さらにいうと特に収縮期血圧の上昇が危険な因子であると指摘されいわれております。

 海外の報告でも、糖尿病の患者さんは糖尿病でない方に比べて、心筋梗塞や脳卒中などの心臓の血管やそのほか大きい血管の硬化、障害による死亡率が高くなります。

 さらにいうと、血圧が高いほどその死亡率は高くなります。また、高血圧は糖尿病合併症である糖尿病腎症を悪化させる重要な危険な原因因子であることも知られています。

3月10日は世界腎臓デーです。

港南台内科クリニック