実は夏に増える痛風、そして高尿酸血症を予防するには?


掲載日2020-05-10

 痛風の原因となる尿酸は、汗をかいたりして体内の水分が減少することでその濃度が上昇、そのため暑くなる夏は尿酸値が上がりやすくなります。高尿酸血症は治療せず放置していると、その濃度が高くなることで尿酸が結晶となり足の親指の付け根などに蓄積し、激痛を伴う痛風発作を引き起こします。

 昔、痛風は中高年の多い病気でしたが、最近は30歳代、40歳代などの若い世代でも発症することが多くなっています。実際、痛風の患者数は80万人を超えており、高尿酸血症についてはその約10倍あるのではないのかと想定されています。

尿酸の血症

 その原因としては 過食、食生活の欧米化、運動不足といった生活習慣が考えられています。またその結果、痛風は脂質異常症、高血圧といった生活習慣病と密接に関連しています。痛風や高尿酸血症を放置すると、そういう生活習慣病を併発しやすいことが分かってきています。

 痛風や高尿酸血症は、生活スタイルの改善が病気の予防に非常に大切です。また高尿酸血症の患者さんは脂質異常症、腎不全、心血管障害などを発症しやすいので、生活スタイルの改善を心掛けることは、いろいろな生活習慣病も同時に予防したり、その悪化を防ぐことができます。

水分をしっかり取る

 身体の体液量の減少による尿酸濃度の上昇の防止のためにも、また尿酸が尿中に排泄されにくくなることにより尿酸濃度が上昇することを防ぐためにも、水分を多くとり尿量を増やすことが大切となります。尿とともに尿酸は排泄されやすくなるので、腎機能や心機能が低下している人でない限りは十分な量の水分をとり、尿をしっかり出すことが大切です。

 尿量は1日2リットル以上が目安となりますので、それ以上の水分の摂取が必要になります。水分は清涼飲料水でなく、水かお茶の摂取としましょう。

水2l

アルコールを飲みすぎない

 アルコールは、それ自体脱水を引き起こしますのでそのために、尿酸の血中濃度が高くなります。どうしてアルコールは脱水状態を引き起こしやすいかというと、理由は2つあります。

1つ目は、アルコールによる利尿作用が上げられます

 お酒を飲んだ以上に尿として水分が出ていってしまうのです。特にビールは利尿作用が非常に強く、1リットルのビールを飲むことで、1.1リットルの水を失うと言われています。さらにそれが夏の炎天下でのビールでは(これ最高なんですが、、、私も大好き)汗で一層水分が失われるため、より脱水になりやすくなります。

過度のアルコール摂取は禁物

2つ目は、アルコールを解毒するため分解する際に水が必要になるためです

 アルコール=エチルアルコールは飲酒後、肝臓に運ばれて、まずアセトアルデヒドになりますが、このアセトアルデヒドは非常に毒性が強く、そのためすみやかにアセトアルデヒドは体内で酢酸(酢に含まれる酸味成分)に分解され無毒化され、さらに二酸化炭素と水になり、尿や汗、呼気等になって排出されます。その毒性の強いアセトアルデヒドの分解過程で必要となる酵素の働きに、水が必要となります。

二日酔い

 ちなみにアセトアルデヒドがどんどん作り出される前に水分が失われると、その排出が遅れ、二日酔いになりやすい状態を招いてしまいます。

有酸素運動が効果的

 適切な運動は、高尿酸血症の改善だけでなく、体重減少にも役立ちます ただし、息が切れるほどのきつい運動=酸素の供給が不足するような筋力トレーニング(無酸素運動)のような無酸素運動では、代謝が亢進され尿酸になってしまうため尿酸値が上がります。ですので、歩行、ジョギング、自転車など有酸素運動が効果的です。

適度な運動

肥満の改善を

 糖尿病や脂質異常症の患者さんと高尿病血症の患者さんでは、どちらも肥満やメタボリックシンドロームな方が多い傾向があります。そしてどちらも 肥満やメタボが改善すると血糖値が下がる、尿酸値が下がるやすくなります。ですのでまずは減量、現在の体重の5%減を目指しましょう。

食事で気を付けることは

 やはり糖尿病や脂質異常症(高コレステロール血症)の患者さんと同じように、食べ過ぎ、摂取カロリーが多い人が多いので、まずは腹八分目を心掛けることが大切です。

 また尿酸は酸性の尿にて尿酸の結晶ができやすくなり、それが尿路にて結石の原因となります。逆にアルカリ性には良く溶けやすいので尿からの尿酸の排出を促すことになり、予防効果につながります。アルカリ性に保つためには野菜や海藻などのアルカリ性食品がおススメです。

食事

ストレスとうまく付き合うことも大切

 強過ぎるストレスも尿酸値を上昇させることが分かっています。現代の世の中でストレスフリーということは現実的ではありませんが、だからこそうまくストレスと付き合っていく方法を模索しましょう!!それが趣味であったり、スポーツであったりするかもしれません。怒ってしまいそうなときも、いったんそこを離れる、ペットボトルを置いておいて(水はお茶でお願いします)怒る前にいったん飲み物を口にするなどするのもお勧めです。

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